バンクーバーでの仕事探し体験や教わった就活・職探しのコツ等、スキルワーカー移民のカナダ移住準備に役立つ情報を書き留めてます。


by workincanada

Q&A: 学習のみで実務経験がないスキルをアピールするには

履歴書でのアピール方法について質問コメントを頂きました。

BC州のウェブ制作会社はどうも、.NETやJAVAをツールにしている所が多いみたいです。学校では習ったけれども、仕事では使用したことの無いプログラミング言語がRequirementsとしてリストアップされている仕事へ応募する場合、どのように履歴書内でアピールしますか?(バンクーバー在住のshihoさん)

これって私も悩むところなので、できたら他の方の意見も伺いたいと思って記事にしました。

shihoさんの追加コメントにある、『仕事探しは、たとえRequirementsを満たしてなくても、いかにその確率を高めるようにResumeを編集するかということかな。。。』は全く賛成です。
同時に思うこととして、紹介してもらった記事"Are All These Skills Required?" (Monster.com) にもあるように、requirementはあくまでrequirement、採用側はこれを満たしていることを前提として動いている。なのでrequirementはやはり満たしている必要がある(あるいは、満たしているように”見せる”必要がある)とも考えます。

このへんの境界線って実際にどうなのか、もう一歩掘り下げて考えてみたいと思います。



●採用側の観点から:
Requiredのスキルについて、応募者がすべてを実務経験として備えていたら言うこと無しですが、毎回そう行くとも限らないのが世の中です。
最低限言えるのは、requirementは必ずしも”実務”の経験とは限らないので、job descriptionの書き方次第では、学校で習った上で実務で生かす準備が出来ているのならそれでOKの場合があります。
もう一つは、要件として盛り込まれてるのにそのスキルって実は採用側から見ても重要度が低いことがあります。「requiredと言えばそうなんだけど、どっちかっていうとpreferredに限りなく近くて、求人要件を書くときにどっちにしようか迷ったんだよね。」なんてこともあるはずです。採用側は要件を多少きつめに書く傾向があるし、求人要件を書く人にその経験が不足していればなお更です。
あとは、該当スキルを有する技術者が少ない場合も似たことになると思います。たとえ採用側がrequiredと書いていても、現実に市場にそのスキルを持つ労働者が少なければ、preferredと要求度を下げざるを得ないといけない可能性もあります。
(今はウェブ系の経験がある人がたくさんいるのでスキルとか学校での勉強がかなり要求されるけど、90年代半ばだと縁さえあればほとんど誰もが簡単にウェブ製作の世界に入って仕事が出来た、きっとこの例が当てはまると思います。)

●応募者側の観点から:
カナダにいる外国人(移民)にとっての最初の難関、「面接にたどりつく」ということがあります。
履歴書だけではねられることなく面接に行ける可能性をできるだけ上げたい。
なので履歴書には、「できるだけ背伸びをした、でも厳密には決してウソにはならない表現」を知恵を絞って考えたいところです。これはいろんなところでよく言われてますよね。
そして首尾よく面接に呼ばれたら、「学校で習ったので実務でもすぐに応用できます」とか、学校だけの経験であることを内心冷や汗を流しつつも臆さずに前向きに話す、と。決して、「実はこの.NETって学校で勉強しただけなんですよね。」とか後ろ向きな表現では言わない。
このあたりはshihoさんだけでなくカナダ人も皆やってると思います。
もう一歩勇気がある場合は、学校とか実務とか言う分類にも言及しない。
つまり、「.NETやJavaの経験があります!(ただし学校でやっただけだけど)。Javaで***のシステムを作ったことがあります!(でも学校の卒業実習でやっただけなんだけど)。」とか言う。括弧内の言葉は内心思っていても口には出さない。ただし、「それって実務経験ですか?」と質問されたら正直にかつ前向きに答えて全体をとりつくろいたいところですね。

もう一つ、面接に呼んでもらう可能性を上げるためには、requirementのリストにあるキーワードはどういう形であれ必ず履歴書に盛り込んでおくべきです。「採用担当は1枚の履歴書を20秒程度読んでぱっぱっと次の履歴書に移っていく」などと言われていますが、何百件も履歴書を受け取る会社で、かつ事業規模が大きいところは、実際にはそういうことはしていないと聞きました。送付された履歴書の束をデータベース化してキーワードサーチをし、求人要件のキーワードとのマッチ率が高い履歴書だけが採用担当の前にサーチ結果として表示されるということらしいです。たとえFAXや郵送で履歴書を送っても、それをスキャナに放り込んでデータベースに自動で読み込んでおしまい。この辺の統合ソリューションが既に販売されているらしく、専任で人事担当を置ける規模の会社なら導入している可能性があります。Taleoとかでウェブから履歴書をアップロードさせるような会社だと間違いなくこのパターンです。

---

なので、求人要件を読みながらこのあたりの兼ね合いは実際にどうなのかを総合的に判断した上で、採用側に面接したいと思わせるような(場合によっては同時に、キーワード検索のマッチ率が高くなるような)履歴書に仕上げる必要があります。
市場でのスキルの希少性はどの程度か、相手が求めているスキルの完成度はどの程度か、そして総合的に何を求めているのかをできるだけ細かくイメージして対応する、ということなのかなと思ってます。
最後は採用する側が総合的に判断してくれます。

このためには、求人要件を何度も読み込んで、該当スキルの希少性、会社の事業内容の調査も必要に応じてやって、同業他社の似たような求人要件と比較して違いを探すことで具体的な要件を浮き彫りにしていく、そういった作業が役に立つはずです。

一つ注意したい点。履歴書とか面接であんまりにも背伸びしてアピールしてしまうと、特にコントラクトの場合は泣きをみると思います。採用形態によって対応を考えるのもいいかもしれないですね。

ということで、「.NETとかJavaを勉強したが実務経験が無い」というWeb系の職種の例だと私ならきっと、
パーマネントの職の場合:
・Web系で.NETやJavaというと希少性が高い訳ではないと思いますので、競争力を上げるために多少無理をしてすごーく出来るフリをする
・関連で何かオブジェクト指向言語(C++とか)とMS関連プログラミング(VBとか)の実務経験があれば、それを少しばかり”紛らわしい表現”にして載せる
具体的には、"Programming expertise includes C++, VB, .NET, and Java"とかやると、どれが実務経験でどれが仕事以外で自分で練習で作ってみただけだか、厳密にはよく分かりません(読む側は全部実務だと想定するかもしれないがそれは向こうの勝手)。

コントラクトの場合:
契約期間が1ヶ月とか2ヶ月とか短ければ私ならこの案件はパスして他を探しますが、もしBCのWeb業界で.NETやJavaが最重要項目でどんな求人でも必須であるなら、「実務経験を積んだ」と履歴書に書けるようにするために玉砕覚悟で挑戦するかもしれません。

同じ.NETやJavaでもWeb系でなくて組み込み系とかだったら少しアプローチは違ってくると思いますが。

いろいろ書きましたが全体的にどうでしょう?
[PR]
by workincanada | 2005-01-10 03:10 | カナダ就職・転職