バンクーバーでの仕事探し体験や教わった就活・職探しのコツ等、スキルワーカー移民のカナダ移住準備に役立つ情報を書き留めてます。


by workincanada

移民がカナダで就く仕事について(2)-”Immigrants settling for less?”-

「キャリアダウンのためのカナダ移住?」
Study: Immigrants settling for less?
(カナダ統計局 2004年6月23日)

今まで紹介した資料と基本的には同じ路線ですが、新しい情報としてはこれ↓。

要求教育レベルが低い仕事に就いている最近の移民の典型像はどんなものなのか:
  • 南アジア、又は東南アジア出身である
  • 母国語が英、仏、以外のその他の言語である
  • ビジブル・マイノリティである(visible minority)
  • 女性である
一方で、仕事で要求される教育レベルと実際の学歴のミスマッチが少ない移民はどんな人達なのか:
  • 修士や博士の学位を持っている
  • 北米、北欧、西欧、オセアニア、いずれかの出身である
あとの内容はだいたい同じ感じ。
関心ある人向けにいちおう要約。



大学を卒業しているのに、大卒の資格が必要とされないスキルレベルの仕事についている人達。移民にはこういう人々は珍しくなく、カナダ生まれで同じ境遇にある人の2倍の割合。
カナダでは移民のスキルと雇用側が求める教育レベルのミスマッチが起こっている。

なぜ移民は要求教育レベルの高い仕事に就けないのか、雇用のミスマッチはなぜ起こるのか、その理由として考えられるのは:
  • 仕事の業界や地域社会のネットワークがない(コネが少ない)
  • カナダの公用語で自分を売り込むことが難しい(言葉の問題)
  • 雇用側が、外国の資格や経験を評価していない(foreign credentialの問題)
  • 差別(discrimination)
  • 制度上の障壁(institutional barriers)
制度上の障壁の例としては、医療業界などのように就職に対して規制を加えている場合がこれにあたる。カナダにやってきた医療系の学位を持つ男性移民のうち、1991年には約16%が雇用のミスマッチを経験していた。これが10年を経た2001年には、約26%が雇用のミスマッチを経験している。

要求教育レベルの低い仕事は一般的に賃金も低い。移民の場合はさらに賃金が下がる。
2000年に要求教育レベルの低いフルタイムの職についていた移民の賃金は、同じ境遇のカナダ生まれの人よりも20%~30%ほど低い賃金しか得られなかった。

大学卒レベルの仕事への就職難は、短期的だけでなく長期的な問題でもある。
移民後10年たっても、大学卒レベルの職につけない移民が約21%残っている。

出身国で身につけた先端技術を使えずに要求教育レベルの低い仕事に長く従事すればするほど、そのスキルを磨くチャンスを失い、スキル自体を忘れてしまったりしてしまう。これは重要なポイント。

(註:念のため、このレポートは「学歴が高いと偉いのか」とかそんな議論ではなく、カナダ統計局がスキルレベルを判定する材料の一つとして学歴の高さを選んで全体的な「傾向」を調べようとしているのだと思います。スキルワーカー[skilled worker]の永住ビザの審査項目に学歴の高さがありますが、学歴という審査項目がカナダ労働市場への適応力の評価という観点で正しく機能してるのかどうかをチェックする目的なのでは。)
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by workincanada | 2005-02-17 13:05 | 移民・移住に関する統計等