バンクーバーでの仕事探し体験や教わった就活・職探しのコツ等、スキルワーカー移民のカナダ移住準備に役立つ情報を書き留めてます。


by workincanada

働きすぎのカナダ人、のんびり働くカナダ人

ここ数年、カナダの会社が良いペースで外資に買われていきます。
それ以前に、アメリカからカナダに進出してくる会社も非常に多い、というか大企業だとむしろその方が圧倒的に多いです。
つまりカナダ人の中にはアメリカにある親会社のために働く人も多い訳で、work & life balanceもアメリカ人のそれに近づいてきています。

たとえばバンクーバーのイェールタウンに、ソフトウェアのグローバル企業がありますが、そこは夜もこうこうと明かりがともってるし、土日も必ず人が出入りしていて不夜城さながらです。2年ほど前にアメリカの会社に買収されるという憂き目に会いましたが、それ以来さらに厳しい環境で働いているようです。
じゃあカナダ企業だとのんびりなのかというとそうとも言えなくて、グローバルに展開している会社は国際競争にさらされているため日本並みに働くことも珍しくありません。例えばノーテルなんかは、レイオフのニュースを何度聞いたかもう覚えてないくらいで、残った従業員はかなり大変だと思います。

先月だったかテレビで、睡眠時間が減っているカナダ人という特集をやっていたし、以前のエントリで紹介したWork Less Party(訳すなら「労働時間短縮党?」)が出たりするのもこのへんが事実として認識されてきているからです。

のんびりした生活を誇りにするカナダ人が、そういったアメリカ的なハードワークを断れないのは何故なのか、それは単にクビがかかっているからなのでしょう。しかもアメリカなどの親会社からの要求レベルは高いし、カナダよりもドライに判断を下されてしまう。
「マネックス証券社長のつぶやき」に面白い例が出ていました。
金融列伝 MW その1 <松本大のつぶやき>



一方で、あいかわらずのんびり働いている人もカナダにはいますが、その典型例は、給与水準が低かったりいくらがんばっても昇給する見込みもなく開き直っている人達です(今の自分もそう)。
こういう場合は、もしクビになっても同じ給料の仕事は他でいくらでもある、と思っている人がほとんど。昇給する可能性がない上に、他でも似たような仕事はいくらでも選べる。それなのに頑張って働くのは無意味だと言えるので、これはこれで合理的な判断です。批判するつもりもありません。
この考えの裏返しが、「カナダの管理職は朝から晩まで長時間働く」です。さらに上に行ける可能性がちらつくので頑張らざるを得ない。又は、他の職場では今と同等の給料や生活水準を維持することは難しいので、クビにならないよう頑張る、という感覚。年収で言うとだいたい8万ドル~12万ドル程度もらってる人達が大企業での中間管理職ですが、特にこの層のことを差します。

社会がこのように2局化するのはそれはそれで悪くはないと思います。この点で日本よりも「フェア」と言えるでしょう(ただし日本人がイメージする「公平」とは違う)。
日本と比べた時のカナダの良い点はここにあると思います。

これが日本だと、収入が高くなる可能性がほとんどない人でも延々と長時間働くことを余儀なくされて、時には命を失うこともある(ちなみにkaroshiとして英語にもなってる)。職場でのプレッシャーがあって、おれが働いてるのに何でお前だけ帰るんだ、みたいな。
同じプレッシャーはカナダでもあるけど、部下に休みを取らせるのも責任範囲だしそこをわきまえてます。今の職場で数年前にkaroshiした人が1人だけいたそうですが、数千人いるうちのたった1人で、カナダではかなり珍しいケースです。

カナダでのんびり働く人達の例外が一つあります。
それは国際競争とは無縁の守られた世界にいる人達で、そのほとんどは公務員です。
いつかの新聞で、BC州で働く人のうちPublic Sectorに勤務する人が20%というのが出ていましたが、彼らは実労働時間に対して割の良い生活をしているはずです。
「充実したやりがいのある仕事+のんびりしたプライベートの生活」の両方を満喫できるのは公務員の特権になってきたのかもしれません。

このようにカナダで働く人にもいろいろスタイルがあるので、このへんをおさえた上で移住の事例や体験談を眺めてみるとまた違うものが見えてくると思います。
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by workincanada | 2005-05-16 03:20 | 移住後の暮らしを考える