バンクーバーでの仕事探し体験や教わった就活・職探しのコツ等、スキルワーカー移民のカナダ移住準備に役立つ情報を書き留めてます。


by workincanada

カテゴリ:移民・移住に関する統計等( 38 )

カナダの”政府の移民政策”と”労働市場の現場”のかい離に関するGlobe and Mailの年末の記事。

"Canada's scandal of squandered skills"
(Globe and Mail 2004年12月22日)

政府が外国から集めている人材と、市場が実際に受け入れている人材はどうやら少し違うらしい。
Foreign credential recognitionの問題についても触れています。

同記事から適当に抜き出して紹介:

「移民のスキルレベルは今までになく高くなっているのに、カナダの平均レベルの年収を得られるようになるまで今までになく長い時間がかかるようになってきている。」

「高卒未満の学歴の移民を例に見てみよう。高卒未満の移民の失業率は12%で、これはカナダ生まれで高卒未満の学歴の人達と同程度の失業率だ。」

「しかし、大卒以上の移民の場合、失業率はカナダ生まれの大卒以上の人のなんと4倍になる。」

「移民は高学歴であるほど、カナダでの就職で不利になる(transition penalty)、ということだ。」

「カナダは移民を受け入れる事によって貧困を輸入しているようなものだ。カナダ統計局によると、貧困輸入量は過去最高。」

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by workincanada | 2005-01-20 11:20 | 移民・移住に関する統計等
前回の記事翻訳の続き:
記事原文はOttawa Citizenの"The making of Canada's 'immigrant underclass'"

「(私たち移民の生活が向上しない理由は)私たちの訛りのある英語や、英語が全くなっていないことに問題があるのだと最初は思っていた。ところが、カナダで学校を卒業した私たちの子供にも同じことが起こっている。これには納得できない。」

「ここで重要な問題が出てくる。”過去10年間でカナダに定住してきた220万人の移民は、貧困生活からすぐにでも抜け出すことができるのだろうか?それとも、彼らは、移民最下層階級の礎として貧困から抜け出せない運命にあるのだろうか?”これについてはカナダでは議論が始まったばかりだ。」

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by workincanada | 2005-01-06 02:51 | 移民・移住に関する統計等
先日の記事で移民構成の移り変わりをざっとみました。
1980年代までは欧米からの移民が中心だったのが今は大きく様変わりしています。

今日は、2004年10月のOttawa Citizenという新聞の特集記事を見てみます。
1980年頃までの移民の生活は良かったのに最近はそうではない、一体何が起こっているんでしょうね??ということに関して独自にインタビューして調査しています。

特集記事:「メイキングオブ:カナダ移民の最下層階級」
"The making of Canada's 'immigrant underclass'"
 (Ottawa Citizen 2004年10月25日)

以下、適当に私なりの訳をつけてみました:

「1970年代に来た移民の暮らしはよかった。男性を例にとれば、移民後10年でカナダ生まれと同等の収入を得られたし、移住後5年以内の移民の失業率はカナダ生まれよりも低かった。」

「でも今では、移民後10年経ってもカナダ生まれの収入のたった8割。特にカナダに来て5年以内の場合は、失業率がカナダ生まれよりもはるかに高い。」

「男性の移民の学歴を見ると80年当時に比べてずいぶん高くなってきているのに、80年当時と比べた2000年の移民の収入は、インフレ調整後7%落ち込んでいる。一方でカナダ生まれの男性の収入は、同期間で7%増加している。」

「ある調査によると、移民に占める低所得者層の割合が過去20年間でコンスタントに上がってきているそうだ。一方カナダ生まれの低所得者層は減ってきている。この傾向はトロント、バンクーバー、モントリオールの3大都市で特に顕著だ。」

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by workincanada | 2005-01-04 04:11 | 移民・移住に関する統計等
前回の記事の続きですが、カナダに入ってくる移民の出身国の内訳ってどんな感じなのか。
移民出身国ランキングの今と昔が2003年12月のCBC記事に見やすくまとめられてます。

[1970年代まで - 欧米からの移民が中心]
上位3カ国 = イギリス、イタリア、アメリカ
  (アジアからのランクインは下位にインドと中国のみ。)

[1990年代以降 - アジアからの移民が中心]
上位3カ国 = 中国、インド、フィリピン
  (ヨーロッパのランクインは下位にポーランドだけ。アメリカも入ってるけど。)

前回記事のグラフからも読み取れますが、1980年の前後はその過渡期です。
移民局提供のカナダ移民の歴史"Forging Our Legacy"にも関連の記述があります。
 →"New faces in the immigration queue"

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by workincanada | 2004-12-21 16:28 | 移民・移住に関する統計等
移民流入数の推移とか出身地域の構成について少し見てみます。
移民に関する統計資料やニュースを見るときには、その情報に大きく影響を与える「移民の多数派」についての理解があると役立つかなと思ったので。

毎年の移民数の推移:

グラフ:過去100年間の移民数の推移(拡大するにはクリック)
古い順におおまかに流れを見ていくと、
1910年あたりに移民ラッシュ → 第一次大戦、大恐慌と第二次大戦で移民激減 → 1950年代に波が復活 → 1980年代後半からウェーブ再来 → そのまま数をキープ
90年代に入ってからは、毎年約20万人前後です。
カナダ統計局資料とかニュースとかで「最近の移民」とある場合はこの90年代以降のゾーンを指すことがほとんどです(中には80年代以降と広く見ているものもあります)。



移民の出身地域の比率の推移:

グラフ:ヨーロッパ・アジアからの移民数の推移

80年代に入ってから大きく移民の顔ぶれがが変わります。よく知られているように、アジアからの移民の割合が急増します。
それに呼応して、70年代以前の主なソースだったヨーロッパからの移民は減っていきます。
(注:グラフの縦軸は人数ではなく%。リンク先はカナダ統計局が学習用に作ったサイトE-STAT。)

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by workincanada | 2004-12-19 04:44 | 移民・移住に関する統計等
先週に始めた統計ネタの記事の続きです。
カナダ統計局発表の移民の生活に関するレポート(これ)から、移民の失業率や収入の辺りを抜き出してみます。

ここで分かる全体的な傾向は、
 1.移民の失業率はカナダ人の2倍程度
 2.移民の収入はカナダ人の70~80%程度
カナダ人だけのくくりで失業率を見ると、日本と同水準の5%くらいです。
カナダ人だけなら失業率は日本並みに低いのに、移民が入ってくることでカナダ全体の失業率が上がってしまっています。

資料では、1991年~1999年の間に入国手続きをした移民を「最近の移民」と呼んで、2001年の国勢調査のデータを元にいろんな切り口から失業率や収入をまとめてます。
モントリオールの失業率の高さや収入の低さは、難民が集中していることに多少関係があると思いますが、Economicカテゴリの移民が集中するバンクーバーがカルガリーよりも失業率がはるかに高い理由については、まだちょっと考えが浮かんでません。


「最近の移民」の都市別の失業率(Table6.3から抜粋):

 Calgary      5.4% (←カナダ生れの1.49倍の高さ)
 Toronto      8.0% (←2.27倍)
 Vancouver    9.6% (←1.93倍)
 Ottawa-Hull  10.9% (←3.19倍)
 Montreal    15.3% (←2.94倍)

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by workincanada | 2004-11-19 12:05 | 移民・移住に関する統計等
カナダの国勢調査に見る移民の生活、前回はダイジェスト版でおおまかに様子を見ました。
ダイジェスト版の元になってる分析レポートがPDFファイルで公開されてるので、この資料の中から就職とか仕事に関連するトピックを選んで詳しく見ていきます。
 →"Immigrants in Canada's census metropolitan areas"

調査対象になっているのは、移民で"Census Metropolitan Area(CMA)"に指定されている都市に住んでいる人達です。
カナダ国内の27都市がこのCMAに選ばれているようです。資料の中では以下の都市が出てきている: Toronto, Vancouver, Hamilton, Abbotsford, Victoria, Windsor, Calgary, Kitchener, Edmonton, London, Winnipeg, Ottawa-Hull, Montreal
(ちなみに、CMAではなく田舎に住んでる移民に対象を絞った資料も出ているので、興味のある人は探してみてください。)

今回はCMAの移民の特徴について、資料を拾い読みします。

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by workincanada | 2004-11-14 10:11 | 移民・移住に関する統計等
カナダの移民の暮らしはどんな様子なのかというのは、ある意味で社会問題でありネットとかニュースで見聞きしたり、知人からもこぼれ聞くところが多いので、一般的なイメージというのは多くの人で共通なのかなと思います。
そうは言っても、ニュースとか人から伝え聞く情報は断片的だったり、意見が偏ってたりすることもあるので、ニュートラルな立場にできるだけ近いポジションから大規模のサンプルを拾うことで全体を俯瞰した情報も併せて知っておきたい。
そういう意味でカナダ政府の発表資料は、参考にしておきたいもののうちの一つ。
(まあひょっとしたら政府も統計調査の条件を細工してたりするのかもしれないので、ぜんぶ鵜呑みするのもなんだけど。)

カナダ統計局からいろいろ資料が出ている中で、最新の国勢調査(2001年に実施)に基づいて、都市部に暮らす移民の生活傾向を広範囲にざくっと分析しているものが今年の8月に発表されてるので、とりあえずこれを見てみることにします。

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by workincanada | 2004-11-12 14:37 | 移民・移住に関する統計等